日本の秋を代表する花であり、皇室の紋章にも使われている菊(キク)。高貴で格式の高い花として古くから尊ばれる一方で、お葬式や仏壇に飾られるイメージから「縁起が悪い」と思われることもあります。
この記事では、菊の花言葉を色別に徹底解説。日本の国花とも称される菊の歴史や、怖い花言葉の真相、贈り物としての活用法まで詳しくお伝えします。
菊全般の花言葉一覧
- 高貴
- 高潔
- 高尚
- 清浄
菊全般の花言葉は「高貴」「高潔」「高尚」「清浄」です。英語では「cheerfulness(上機嫌)」「love(愛)」「longevity(長寿)」があります。皇室の紋章に使われるほど高貴な花として扱われてきた菊は、その格式にふさわしい花言葉を持っています。日本の事実上の国花として桜とともに位置づけられ、パスポートのデザインにも菊の紋が使われています。重陽の節句(9月9日)は「菊の節句」とも呼ばれ、菊酒を飲んで長寿を祈る風習が古くからあります。
菊の花言葉の由来とエピソード
菊の花言葉「高貴」「高潔」は、皇室の紋章に採用されたことと深く結びついています。菊の紋章は鎌倉時代の後鳥羽上皇が特に菊を愛し、衣服や刀の装飾に菊の文様を使ったことが始まりとされています。以来、菊の御紋は皇室のシンボルとなり、日本で最も格式の高い紋章のひとつです。
中国では菊は「四君子」(蘭、竹、梅、菊)のひとつに数えられ、高潔な人格を表す花とされてきました。特に霜が降りる寒い時期にも咲く菊の姿が、逆境に負けない精神の象徴とされました。陶淵明の「飲酒」の詩に登場する「菊を採る東籬の下」は、世俗を離れた隠者の理想的な生活を詠んだもので、菊は隠遁と高潔さのシンボルとなりました。
日本には奈良時代に中国から伝わり、平安時代には貴族の間で菊合わせ(菊の品評会)が行われました。江戸時代には庶民にも広まり、菊人形や菊花展が秋の風物詩となりました。現在でも新宿御苑の菊花壇展や各地の菊まつりは秋の人気イベントです。
菊の色別花言葉
白い菊
「真実」「誠実」「慕う」
白い菊は仏花のイメージが強いですが、花言葉自体は「真実」「誠実」と美しい意味です。供花として使われるのは高い格式を持つ花だからであり、花言葉が怖いからではありません。
赤い菊
「あなたを愛しています」「愛情」
赤い菊は意外にも情熱的な花言葉を持っています。海外では恋人に赤い菊を贈ることもあるそうです。
黄色い菊
「破れた恋」「長寿と幸福」
黄色い菊は「破れた恋」というネガティブな花言葉がある一方で、東洋では「長寿と幸福」の象徴です。中国や日本では黄色い菊は縁起の良い花として重陽の節句でも飾られます。
紫の菊
「恋の勝利」「夢が叶う」
紫の菊は高貴な印象で、「恋の勝利」「夢が叶う」という力強い花言葉が付けられています。
ピンクの菊
「甘い夢」
ピンクの菊はやわらかい雰囲気で、「甘い夢」というロマンチックな花言葉を持っています。
菊に怖い花言葉はある?
菊の花言葉に直接的に怖い意味はありません。「高貴」「高潔」「真実」「愛情」とポジティブな花言葉がほとんどです。黄色い菊の「破れた恋」はやや切ない意味ですが、怖いというほどではありません。
菊が「怖い」「縁起が悪い」とされるのは、お葬式や仏壇の花として多用されることから死のイメージと結びつけられたためです。しかし供花に菊が使われるのは、長持ちすること、香りが良いこと、そして最も格式の高い花であることが理由です。ヨーロッパではむしろ菊は明るいお祝いの花として贈られることが多く、イタリアでは万聖節に菊を飾りますが、お祝いの花としても広く親しまれています。
菊の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 和名 | 菊(キク) |
| 英名 | Chrysanthemum |
| 学名 | Chrysanthemum morifolium |
| 科・属 | キク科キク属 |
| 原産地 | 中国 |
| 開花時期 | 9〜11月(品種による) |
| 花色 | 白、黄、赤、ピンク、紫、オレンジ、緑など |
| 誕生花 | 9月9日、10月1日、11月3日など |
菊はキク科キク属の多年草で、世界に約200種が分布しています。日本での栽培品種は数千種にのぼり、大菊(花径18cm以上)、中菊、小菊に分類されます。切り花としては世界で最も生産量が多い花のひとつで、仏花としてだけでなくアレンジメントやブーケにも幅広く使われています。食用菊も栽培されており、山形県の「もってのほか」、新潟の「かきのもと」などが有名で、おひたしや天ぷらにして食べられます。菊酒は重陽の節句に菊の花びらを浮かべた日本酒を飲む風習で、不老長寿を願う行事です。
菊は日本文化において非常に重要な位置を占めています。菊の御紋(十六八重表菊)は天皇の紋章として使われ、日本のパスポートの表紙にも十六一重表菊がデザインされています。重陽の節句(9月9日)は「菊の節句」とも呼ばれ、古来より菊酒を飲んで長寿を祈る風習がありました。菊酒は日本酒に菊の花びらを浮かべたもので、現在でも料亭や神社の祭事で供されることがあります。
食用菊は日本独自の食文化で、山形県の「もってのほか」(正式名称:延命楽)は薄紫色の菊で、シャキシャキとした食感と上品な香りが特徴です。新潟県の「かきのもと」も有名な食用菊で、おひたしや酢の物、天ぷらにして食べます。菊は日本三大花のひとつ(桜・菊・梅)に数えられ、菊人形や菊花展は秋の風物詩として各地で開催されています。新宿御苑の菊花壇展は皇室ゆかりの菊を鑑賞できる格式の高い展示会です。近年はマムと呼ばれる洋菊がフラワーアレンジメントに多用されるようになり、仏花のイメージを脱却した明るい菊の楽しみ方が広がっています。
菊の園芸品種は日本だけでも数千種あり、大菊(花径18cm以上)の三本仕立てや懸崖仕立て(滝のように下垂させる形)は秋の園芸展の華です。菊人形は江戸時代から続く伝統芸で、菊の花を衣装のように人形に着せるもので、二本松の菊人形展は200年以上の歴史があります。スプレーマムやピンポンマムなどの洋菊は切り花として世界中で人気があり、日本は菊の切り花生産量で世界上位に入っています。アレンジメントやブーケに使われるマムは、もはや仏花のイメージを完全に脱却しています。
菊は切り花としての寿命が非常に長く、適切に管理すれば2〜3週間も花を楽しめます。水替えをこまめに行い、延命剤を使用することでさらに長持ちします。近年人気のピンポンマムは丸い形が可愛らしく、ハロウィンやクリスマスのアレンジメントにも使われます。日本ではお仏壇の花のイメージがありますが、海外ではハッピーフラワーとして誕生日やお祝いに広く贈られています。
スプレー菊やポンポン菊はブーケやフラワーボックスにも最適で、仏花に限らず誕生日や記念日のプレゼントにも活用できます。菊の英名「Chrysanthemum」はギリシャ語の「chrysos(金)」と「anthemon(花)」に由来し、「黄金の花」を意味します。
まとめ
菊の花言葉は「高貴」「高潔」「高尚」「清浄」で、日本の国花にふさわしい格式高い意味を持っています。色別では赤の「あなたを愛しています」、紫の「恋の勝利」などポジティブな花言葉が多く、直接的に怖い意味はありません。黄色の「破れた恋」には注意が必要ですが、東洋では「長寿と幸福」の象徴です。
お葬式のイメージから敬遠されがちな菊ですが、実は世界中で愛されるお祝いの花でもあります。菊の花言葉を知れば、秋の菊花展がもっと楽しくなるはずです。「高貴」な花言葉を添えて、大切な方に菊を贈ってみてはいかがでしょうか。








